11月27日に口腔外科学会に参加してきました。
前日の午後から休診とさせていただき、午後は金沢での公務。
公務を予想より早く終えることができたので5時過ぎの新幹線で東京へ。もちろん「かがやき」に乗車しました。
2時間40分くらいで東京へ。飛行機に比べると乗っている時間が長いですが、今回のように予定の時間に変更がある場合新幹線のほうが自由度はありますね。
学会会場は千葉の幕張ですが、学会会場周辺のホテルは満室&高いとのことで、幕張より駅5つくらい先のホテルへ宿泊しました。
口腔外科学会ということでやはり大学病院、病院関係の先生がほとんどで おそらく私のような開業医はごくわずか・・・。
入院施設もなく、診療所レベルではなかなか最先端のことはできませんが、口腔外科専門医として現況を把握するためには参加は必要です。
27日は朝から幕張メッセへ。
摂食嚥下の教育講演を拝聴してきました。講師は菊谷武先生で同窓でもあります。
菊谷先生は石川でも講演されたことがあり、非常にわかりやすく話してくれます。
老化による運動機能低下は、いくら筋トレしても若年者のような機能まで回復することはまず無理。
周囲の介護者が手助けすることで、機能を回復しているようにすることが目的だと述べられました。
つまり、食事形態などをその人に合った形態にして(具体的にはとろみをつけるとか、ミキサーにするとか、ペーストにするなど)提供することが大切である。ということです。
摂食嚥下運動とは
『食物を口の中に入れて、かみ砕き、それを舌、顎の筋肉を使って舌の上で一つにまとめ、準備ができたら一気に食道に流し込む』
という一連の運動で、単純に歯がない人に入れ歯をセットしたからといって、食事ができるものではないということ。
それを診断し、その人の機能に応じたアドバイスを行い、介護者をサポートしてあたかも機能が向上したようにすることが目的であると。
実は、摂食支援食(介護職)の食形態の名称も全国的に統一されていないので、異なる施設では同じ名称でも食形態が全く異なるものが提供されることが多いのです。
例えばきざみ食といっても、刻み具合は施設によって違っていて、患者さんにとっては違う食べ物になってしまうこともあるのです。
その人に合った食事がようやく見つかったのに、施設を移動することにより取り返しのつかないことにならないよう、全国統一することが必要とお話されました。
私自身は、異なる施設間での食事の名称を今まではあまり気にしたことはありませんでしたが、超高齢者社会の中で、今後は気に留め必要があると感じました。
その後は骨造成、小外科手技などの講演を聞き、大学時代にお世話になった先生に声をかけていただき合流。
しかし、その先輩先生が仲のいいインド人先生の会場内捜索が始まり、
(なんでもインド人先生に京都、広島観光の手配をしたことを説明しなければいけないとのこと。)
携帯電話もつながらない中、小一時間後にやっと合流。
先輩先生曰く、「英語に不安があるから一緒にいてくれよ」
私「そんなこと言ったって、自分は全く話せませんよ」
と言っても、不安な気持ちはよくわかるので、「いるだけでいいから」と言われればその通りだと納得し、
幕張駅前のカフェで普段では見せないとびっきりの笑顔を頑張って作り、見守っていました。
インドの先生は病院の院長で今回の口腔外科学会の特別講演の講師なので、英語は堪能のはずで、私たちの英語をおそらくいいように意訳してくれたのでしょう。
何とか通じたみたいです。
そんなこんなで学会が終了。
東京駅まで一緒に帰り、近況報告を行い、理想を熱く語りました。
先輩先生は息子さんにカードゲームのカードを頼まれたらしく、秋葉原まで買い物に行くとのこと。
カードゲームのどこが楽しいのか聞いたところ、「お前ももう少ししたらわかると思うよ」との返事。
確かに自分の息子が興味持ち始めたらわかるかも。
ただレアカードをせがまれたようで、結構高価な希少品らしく、その値段を聞いてびっくりしました。
またの学会での再開を誓い東京駅で別れました。
そのあとはなぜか東京に遊びに来ている、奥さんと、子供と待ち合わせし、義姉、その友達、その友達の友達と食事へ。
その友達の友達は日本人なのですが、スペイン在住で今回はバカンスで日本に帰ってきたとのこと。
日本で体のメンテナンスを受けたいとのことで、ドックから歯科健診からすべて行うみたいです。
スペインから帰国したばかりの方ですが、当然日本語は通じますので、今回は余裕で会話できました。
今回の上京はインターナショナルな旅になりました。こんな時は必ず英語の勉強をしようと強く誓うのですが、結局三日坊主となっている今日この頃です。
簡単ではありますが、学会報告でした。