最後に、クリニックで受けるフッ素塗布の間隔は?についてです。
フッ素の効果は先にお話ししたように、エナメル質とよばれる硬い歯の表面にくっつくことで歯を強く硬くしてくれますが、ある程度の濃度がないと効果を発揮しません。
これを再石灰化促進濃度といって(0.05~0.1ppmF)以上が必要であるようです。
クリニックで使用するフッ素濃度は9000ppmと高く、家庭用のフッ素入り歯磨き剤の950ppmと比べると約9倍の濃度があり、水や唾液で薄まりにくいと考えます。
「フッ素を塗ること」に限れば、お家でしっかり歯磨き剤でケアできていれば、クリニックでのフッ素塗布は必ずしも必要ではないと思います。
でも、歯の表面はでこぼこしていてしっかりと汚れを落とすのは難しいものです。
クリニックではできるだけ歯をきれいにした上にフッ素を塗布させていただいています。
また、フッ素を塗っているからといって虫歯にならないというわけではありません。
クリニックにお越しいただきフッ素を塗布する一番の目的は、定期的に歯を見せていただくことで虫歯や異常を早めに見つけ、治療していくことです。
それぞれのお口の状態によりますが、3~6ヶ月に1回くらいお口を見せてください。
またフッ素塗布は、歯が萌出し間もなく行うのが効果的です。萌えはじめの歯の表面のエナメル質は、虫歯にかかりやすい反面 フッ素が取り込まれやすいようです。
よく質問をいただくことについて3回に分けてお話させていただきました。
いろいろな考えがあると思いますが、参考になればと思います。
疑問な点などありましたら、いつでもお声をかけてくださいね。
(一部、日歯広報1539号、ライオン歯科材資料より引用しています)
2012年01月26日
次に、仕上げの家庭用フッ素はどれですか?についてです。
先にお話したように、フッ素剤を塗った場合、濃度300ppm以上を2分以上保つためにうがいの回数・水の量を減らす必要があります。
ご購入いただけるものでいうと研磨剤なしのジェルの方がざらつきがないため、うがいをしなくてもよい。もしくは回数を減らせるという意味でジェルをお勧めします。
赤い歯ブラシが、研磨剤入りのペーストで、青い歯ブラシが、研磨剤なしのジェル歯磨き剤です。
でも、うがいができない年齢のお子様もいらっしゃるので、その場合は薬用成分が同じであるペーストでも効果に違いはなく、ジェルのほうが隙間まで届きやすいかと思いますが、うちでは特にジェルが仕上げ用だと区別していません。
でも、ただフッ素入り歯磨き剤を使っていれば効果があるというわけではありません。食べ物で汚れた歯にフッ素を塗っても、汚れの膜が邪魔をして歯の表面にまでフッ素は届きにくくなるのです。
治療に来られたお母様に「塗れば、虫歯にならない歯磨き粉をください」と言われたことがあります。
どちらからか、そのような便利なものがある!と聞いて来られたようです。
お母様は、お菓子のような感覚でお子さんに与えておけば虫歯予防になると思っておられました。
残念ながら私たちは、汚れた歯でもフッ素を塗れば虫歯にならないというのは難しいと考えています。
まず歯ブラシ(嫌がればガーゼ)での、歯の表面の汚れ落としが第一です。
汚れはバイキンの塊です。
何よりも、歯の汚れをしっかり落とすのが一番の虫歯予防だと思っています。
もちろん
①研磨剤入りでしっかり汚れを落としてからうがいで流し、
②研磨剤なしのペーストやフォームを塗って、その後うがいをしない
というフルコースでできるのがベストなのかもしれませんが、なかなか難しいと思います・・・。
最初、子供さんは歯ブラシをお口に入れることを嫌がるかもしれません。
歯ブラシに慣れるために好きな味の歯磨き剤を使うのも良いかもしれません。
歯ブラシの習慣がつけば、次の目標は汚れ落としも頑張ってみてください。
自分で歯磨きをされる子供さんには、大人が仕上げ磨きをしてあげてください。
そして、歯磨きができたことをほめてあげてくださいね。
次は、クリニックで受けるフッ素塗布の間隔は?をお話したいと思います。
2012年01月26日
こちらでご購入いただける子供用フッ素入り歯磨き剤です。(右側)ペーストタイプと(左側)ジェルタイプがありますが、薬用成分のフッ素の濃度はどちらも950ppmです。おおまかに言えば研磨剤入り(ペースト)と研磨剤なし(ジェル)の違いです。
クリニックが保健所の前だということもあり、お子様が保健所で歯科検診をされた後に相談に来られるお母様が多くいらっしゃいます。
皆さん、大切なお子様の歯が虫歯になってしまわないように とても気をつけていらっしゃるようで、
★家庭でのフッ素入り歯磨き剤の使い方を教えてください。
★仕上げの家庭用フッ素はどれですか?
★クリニックでのフッ素塗布の間隔は?
などのご質問をよく受けます。
いろいろな使い分けがあると思いますが、一般に言われていることに加え、当クリニックでの考えもお話したいと思います。
まず、家庭でのフッ素入り歯磨き剤の使い方についてです。
フッ素はエナメル質とよばれる硬い歯の表面にくっつくことで歯を強く硬くします。
300ppm以上という濃度を2分以上保つことで効果的に歯の表面に留まるようです。
みなさんが購入できる日本の歯磨き剤は1000ppm以下に定められていますので、なるべく水や唾液などで薄まらないように
①歯ブラシは濡らさずに使う
②虫歯になりやすい奥歯から磨く
③うがいの回数、水の量を減らす
(厚生労働科学研究班が推奨するのは、約15mlの水で1回のうがいだそうです)
④フッ素後30分の食事や飲水を避ける
ということに注意して磨いてみてください。
続きは次回、お話しますね。
2012年01月24日
2/11(土)は建国記念日のため休診いたします。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願い致します。
2012年01月21日
2/11(土)は建国記念日で祝日のため、替わりに2/8(水)は診療いたします。
2012年01月21日
- 2022.12.23
1月23日の診療について - 2022.12.20
年末年始の診療について - 2022.08.05
夏期休暇のお知らせ - 2022.07.25
8月2日の午後の診療は休診とさせていただきます。 - 2022.04.02
5月2日は休診とさせていただきます
- 2022年12月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年4月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年9月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2017年12月
- 2017年10月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年5月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年9月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年4月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年11月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年6月
- 2014年5月
- 2014年4月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2014年1月
- 2013年12月
- 2013年11月
- 2013年10月
- 2013年9月
- 2013年8月
- 2013年7月
- 2013年6月
- 2013年5月
- 2013年4月
- 2013年3月
- 2013年2月
- 2013年1月
- 2012年12月
- 2012年11月
- 2012年10月
- 2012年9月
- 2012年8月
- 2012年7月
- 2012年5月
- 2012年4月
- 2012年3月
- 2012年2月
- 2012年1月
- 2011年12月